ムサビ通信を卒業するまでの記録

2018/01/19

モスクへ行ってきた


建築史の課題1ではイスラム建築について書くことにした。イスラム建築といえばモスクなので代々木上原にある東京ジャーミイを見学してきた。ジャーミイとはトルコ語でモスクという意味、このモスクは1917年のロシア革命で日本に逃れてきたトルコ系移民が建てたもので、当時は木造だったが2000年に現在のオスマントルコ様式のモスクへと建て直された。

まずイスラム建築の特色について教科書に書かれていることをまとめると、イスラム教は偶像崇拝を認めないためモスクには彫刻や絵画はなく、平面的な模様で装飾されている。イスラム教は7世紀に作られたがそれ以前のビザンチンや西アジアの建築から多くのものを受け継いでいる。実際に何を受け継いだのかは教科書には書かれていないのでこれは調べる必要がある。また、イスラム建築の一番の特徴として多彩なアーチ型とある。

モスクへ着いた時、ちょうど礼拝の時間だったので、終わるまで待ってから見学することにした。イスラム建築の特徴である装飾模様とアーチ型に注意して見ることにした。東京ジャーミイのアーチ型は上端が少し尖った形の尖頭アーチ、教科書にあるアーチ型でいうと四心アーチになるのだろうか。ちょっと判別が難しいので自信がない。尖頭アーチといえばゴシック建築が有名だけど、東京ジャーミイの尖頭アーチはゴシック建築のアーチに比べ高さが低くつぶれている。尖頭アーチは半円アーチの高さを伸ばし、光を建物内に多く取り入れるために使われているものと思っていたが、イスラム建築ではアーチの高さを伸ばすといより高さを自由に変えるために使われているようだ。

東京ジャーミイの装飾要素としていくつかの文様が確認できた。アラビア語を組み合わせたカリグラフィー文様。神は一人といったことが書かれているらしい。それと植物文様や図形を組み合わせた左右対称の幾何学文様。植物にはトルコの代表的な花であるチューリップを使った文様もあった。モスクの人の話ではチューリップはオランダの花というイメージを持っている人が多いが、元はトルコの花らしい。チューリップバブルなどの影響でオランダの花というイメージが強くなったのだという。また、礼拝所を男性と女性で分けていることについて、イスラム教は女性差別をしていると言われることがあるが、大切なのは機会の平等だと話していた。

見学後、課題を書くために必要なイスラム建築に対する問いとして「何故、イスラム建築では多彩なアーチ型が作られたのか」というのを考えた。ただこれを調べるには広大な地域と時間軸に広がるイスラム建築の特徴をいろいろ調べないとならない。イスラム建築関連の本をムサビの図書館で何冊か借りてきたけど、うまくまとめられるか自信がない。振り出しに戻った感じがするけど、もう少し調べてから改めて課題の問いを考える。

2017/10/15

ガリ版ワークショップに参加


ストアカで見つけた謄写版体験のワークショップに参加してきた。ガリ版の制作はもちろん今回が初めてだし、ガリ版で作ったものもたぶん見たことがない。昔は学校で配るプリントなどはガリ版で印刷していたらしい。

用意された下図(パン)から好きなものを選んでガリ版用ヤスリの上に置いたロウ原紙を鉄筆で削っていく。紙が破れないように繊維の方向に注意して鉄筆を使う。鉄筆はいくつか種類があったけど先端が球状になっている銅版画でも使われているもので輪郭線を描いた。黒く塗りつぶしているところはヘラ状の鉄筆で細かい点々は紙やすりの上でロウ原紙を削った。ツヤの部分はニスのようなものを塗ってインクが付かないようにした。(今回のワークショップの説明動画)。

下図は用意されたものだけど鉄筆の削りの違いで刷り上がりの印象が変わる。鉄筆の加減が難しくうまくロウ原紙に穴が開かなかったところがあるけど、それがかえってムラが出て味わい深くなった。パンの2個をそれぞれ5枚ずつ刷って最後にトートバックにも刷った。でもトートバックは可愛すぎで使うのをためらう(笑)。パンって版画のモチーフに最適だと思う。鉄筆の加減で微妙な焼き加減が出るし、いろいろな表現が混じっているので版画の面白さを体験できる。

ガリ版のロウ原紙を製造しているところは日本では一箇所しか残ってなく、ガリ版用ヤスリは作っているところがもう無いらしい。何もしなければ消えてしまうような技術を芸術作品をつくるための手段として残そうとしている人がいる。このワークショップが元でガリ版の道具を揃えて制作をしている人が何人かいると先生が話していた。ガリ版は道具さえ揃えば自宅でも出来るので比較的気軽にできる版種だと思う。

ワークショップが行われた未来工房は、通信の版画の先生が借りていると以前話していたので存在は知っていた。実際に訪れて見るとなかなかへんぴな場所にあるけれど、版画家の方だけでなく家具職人や彫刻家の人たちなどもアトリエとして使っているらしい。

2017/09/28

ミュゼオロジーⅠ、課題1


ミュージアムを構成する「もの」と「ひと」「場」がどのように関わり合っているかについてまとめるという課題。このまえ尾道に一週間滞在したときに訪れた広島平和記念資料館について書くことにした。

資料館に展示しているものは、焼け焦げた洋服などの遺品や爆風の熱で溶けた瓶などの遺物、被爆者の証言ビデオや写真など。資料館に関わる人は受付、監視員、ボランティアの解説員などで入館者は外国人が特に多い。解説員の方が外国人に英語で丁寧に説明している姿が印象的だった。広島市が公開している年度別総入館者数及び外国人入館者数等の資料によると2016年の入館者における外国人の割合は2割を超えている。

資料館は原爆が投下された場所にあり、唯一の被爆国にしか存在しないものを展示している。ここには、核保有国、非核保有国、被爆国など様々な立場の人が訪れる。それぞれの立場からの視点で展示を見ることになるが資料館に来ることによって実際に原爆を落とされた人たちの立場になって考えることの重要性を感じることだろう。訪れた人たちは核に対する自分の考えをどうするのかという課題を持ち帰ることになる。

資料館は現在、本館が改装中でリニューアルした東館のみ入ることが出来る。以前の資料館に行ったことがないので比較できないが、リニューアルした東館は想像していたものよりずいぶん洗練された場所で少し違和感を覚えた。東館入口に大きく展示された笑顔でかわいらしい児童達の写真と廃墟になった広島の風景の対比という衝撃的な導入展示の見せ方からまるで吸い込まれるような最新CGによる原爆投下の映像。メディアテーブルを横切るB29の機影に思わず上を見る。吹き抜けの階段壁面に大きく展示されている被爆者が描いた『水がほしかったのです』。この絵を見上げる自分の姿と絵の中の黒い雨を飲む女性の姿が重なりハッとさせられた。ここに展示されているものはどれもそれだけで強烈な印象があり第三者の演出は不要な気がする。まだ東館しか見ていないので本館の改装工事が終わって広島へ行く機会があればまた訪れたい。

2017/09/14

2017年、第3回科目試験の結果


現代芸術論と美術の歴史と鑑賞の2科目を受けたけど両方とも合格した。現代芸術論は90点で成績は秀がもらえた。この科目は試験問題が指定されているし、レポートの添削もそんなに厳しくないので単位を取りやすい科目だと思う。

美術の歴史と鑑賞は75点で成績は良。試験は低い点数だったけど予測した試験問題を外しているからこれでも良く出来たほうだと思う。たぶんイズムの発生理由を間違えた。戦争や近代化による社会の変化を主な理由に書いたけど問題には印象派も含まれているからちょっとずれたことを書いてしまったのかも。でも試験って点数しか出ないからなにが間違えたのかわからない。

これで4単位取得で合計71単位。卒業まであと53単位。まだまだ先は長い。

2017/09/04

2017年、第3回科目試験


現代芸術論と美術の歴史と鑑賞の試験を受けてきた。現代芸術論はすでに問題が指定されていたこともあり、事前に準備をしていたのでなんとか書けた。文字の大きさにもよるけどA3用紙の試験用紙を埋めるにはだいたい1000文字ぐらいでまとまる様にするとちょうどいい気がする。現代芸術論は「1990年代以降の日本における芸術の大衆化について述べよ」といった問題。最近の美術館のSNS利用による大衆化をテーマに書いた。村上隆や草間彌生などの展覧会は写真撮影が可能で様々な年代の人が作品の前で記念撮影をしていた。そのあたりのことを大衆化とつなげてまとめた。

美術の歴史と鑑賞は事前に予測した問題が全く当たらなかった。肉筆浮世絵とクロード・モネが出ると思ったけど、実際に出題されたの室町時代の水墨画と美術の世界におけるイスムの発生理由についてだった。下記今回出題された試験問題。

問1、室町時代、中国から伝わった水墨画は日本独自のものへと発展していった。水墨画が当時の日本人の感性に受け入れられたのはなぜか、2行以内に書け。

問2、印象派、フォーヴィズム、キュビズムなど、20世紀に入りたくさんの「イスム」が発生し、芸術家達は表現の実験を繰り返していった。美術の世界に「イスム」が生まれた理由について2行以内に書け。

問2は過去に出題された記録がない。これが不明だった残りの問題なのか、新しく作られたのものなのか、それともピカソのキュビズムの問題がこれに変わったのかはわからない。イスムの例に印象派も含まれているけど印象派って19世紀じゃなかったっけ。。一応書けたけど自信がない。部分点とかもらえればいいんだけど。ただこの試験を受ける人はすでに日本美術史や西洋美術史、現代芸術論などの課題をやっている人が多いと思うので事前に勉強しなくてもある程度は書けるんじゃないかと思う。問題は美術史の基礎的なことが中心なので。

毎回共通の問3は小学生高学年に行う美術館の鑑賞ガイドを想定したもので、問1、問2どちらかの問題の回答を導くための呼びかけとその後のやりとりを書くというもの。室町時代の水墨画を選んだ。予測が外れたので文章は作っていなかったけど、水墨画については、雪舟、『天橋立図』、画僧、禅宗、精神性などのキーワードを中心に調べておいたのでそれらを使って文章を組み立てた。

試験時間がかぶった西洋美術史Ⅱを今回受けるのを諦めたのでなんとか両方合格して4単位にしたい。